行政・法律の疑問 読了 3分

同性のパートナーも「家族」としてお金を受け取れるよっていう判例【同性パートナー犯罪被害者給付金訴訟】

★ 判例データ

事件名:犯罪被害者給付金不支給裁定取消請求事件(同性パートナー犯罪被害者給付金訴訟)
裁判所:最高裁判所
判決日:令和6年3月26日

関係法令:
・憲法14条(法の下の平等)
・犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律5条1項1号

論点:
・「婚姻関係と同様の事情にあった者」への同性パートナーの該当性
・法の下の平等

結論:
・同性パートナーも給付金を受け取れると判断し、不支給裁定を取り消す

こんにちは!今日は、大切なパートナーを事件で亡くしてしまった人が、国から「お助け金(給付金)」をもらえるかどうかを争った、とても新しいニュースを紹介するよ。

今の法律には「結婚(けっこん)していなくても、夫婦と同じような関係ならお金をあげます」というルールがあるんだ。これが「同性のカップル」にもあてはまるかどうかが、大きなポイントになったんだよ。

【ストーリー】「私たちは家族だったのに」と悲しむ人 vs 「ルールは男女だけ」という役所

パートナーを亡くしたAさん

私は、亡くなった彼と20年以上も一緒に暮らしてきました。お互いを支え合い、周りからも「家族」だと思われていました。彼が事件に巻き込まれて亡くなってしまい、私は悲しみでいっぱいです。生活も大変なので、国の「犯罪被害者(はんざいひがいしゃ)給付金」を申請(しんせい)します。
役所の人

お気持ちはお察ししますが、ルール(法律)では、お金を受け取れるのは「配偶者(はいぐうしゃ:夫や妻)」か、「婚姻(こんいん)の届け出はしていないけれど、事実上、夫婦と同じような関係だった人」だけなんです。
パートナーを亡くしたAさん

私たちは、届け出こそ出せなかったけれど、心も生活も「夫婦」と同じでした。どうして私はもらえないんですか?
役所の人

今の日本の法律では、夫婦というのは「男と女」を指すと考えられています。だから、男性同士のあなたたちは「夫婦と同じような関係」とは認められません。不支給(ふしきゅう:お金はあげない)という決定にします。
パートナーを亡くしたAさん

そんなの悲しすぎます! 性別が同じというだけで、私たちの20年の絆(きずな)を無視するなんて……。裁判所のみなさん、これが正しいことなのか教えてください!

【解説】裁判所でのバトル:法律の目的 vs 社会の常識

裁判所

みんな、落ち着いて。今回は、法律がどうして「夫婦と同じような関係の人」にお金をあげることにしたのか、その「目的」を考えてみよう。

この給付金という制度は、大切な人を亡くして困っている遺族(いぞく)を助けるためのものなんだ。つまり、「亡くなった人と、どれだけ深く支え合って生きてきたか」が一番大切なんだよ。

これまでは、「夫婦と同じような関係」といえば「男と女」のことだと、みんなが当たり前のように思っていたかもしれない。でも、今の時代、同性のパートナーと一緒に家族として生きる人たちはたくさんいるよね。

だから、このルールを「男と女だけ」と厳しく決めてしまうのは、憲法(けんぽう)が大切にしている「みんな平等」という盾(たて)を壊してしまうことになる。社会の常識という魔法の言葉で見ても、今の時代、同性のパートナーを仲間外れにする理由はないんだよ。

【判決】同性パートナーも「夫婦と同じ」と認められた!

最高裁判所(令和6年3月26日)は、次のような答えを出しました。

1. 同性のパートナーも、給付金を受け取ることができる! 法律にある「婚姻の届け出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」には、同性のカップルも含まれると判断されました。
2. 性別だけで差別してはいけない! 「男と女じゃないからダメ」という理由は、遺族を助けるという法律の目的に照らして、正しい理由とはいえないと決まったんだよ。

【判決の言葉】

補足
最高裁判所の判決(令和6年3月26日)より
「長年連れ添った同性パートナーを犯罪で亡くした男性も、……(中略)……『婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者』に該当し得る……(中略)……(不支給としたこれまでの判断は)著しく妥当を欠き違法である。」

まとめ

まとめ

– 犯罪で大切な人を亡くした人を助ける給付金は、同性カップルでも受け取れるようになった
– 法律のルールは、時代や「社会の常識」に合わせて、みんなを助けるために使われるべきだと判断された
– これから、いろいろな形の「家族」がもっと尊重(そんちょう)される社会になっていくね!

どんなカップルでも、お互いを大切に想う気持ちが一番大事だということが認められた、とても温かい判決だったんだね!

補足
条文補足:日本国憲法第14条
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
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