歴史・社会の疑問 読了 7分

【明治時代・山県有朋】山ほどガタつかせた! 初めての会議と裏金まみれの予算バトル

ブログ記事のアイキャッチ。640×360px、歴史教養ブログ「ムダシル。」用のポップで親しみやすい明治時代のイラスト。中央で軍事予算の札束と軍旗を掲げる山県有朋、左右で「軍備拡張」と「減税・民力休養」を主張する国会議員たちが対立する構図。背景に初めての国会議事堂と、教育勅語を掲げる学校を描き、軍隊・議会・教育を一度に整える政治が伝わるようにする。文字・数字・吹き出し・ロゴは入れない

※「山県(やまがた)」と「山ほどガタつく」をかけ、初めての議会で大混乱が起きた様子を表しています。

この人物が政治をしていた時期のイベントについて説明します。 タイトルの約束どおり、日本で初めて「選挙」が行われて「会議(国会)」が開かれたものの、軍隊を強くしたい社長(山県)と、税金を安くしてほしい社員(政党)が激突し、最後は「カネ」の力で強引に解決してしまった時のお話です。

山県有朋はどんな人?

今からおよそ135年前、明治時代の前半に日本の第3代社長(内閣総理大臣)をしていた男性です。 長州藩(山口県)出身の軍人で、日本で最初の「国会」が開かれた時のリーダーとして、およそ1年半にわたり国を運営しました。 「軍隊」と「地方のルール」を整えて国を固めようとしたものの、最初から「政治とカネ」の問題で世間を騒がせてしまった、超ド真面目な武闘派リーダーです。

登場する地方や国について

東京、山口、朝鮮、清、ロシア、ドイツ
東京、山口、朝鮮、清、ロシア、ドイツ

どのくらいの時代?

第1回総選挙から帝国議会、軍事予算、教育勅語と地方自治制度までを示す年表
第1次山県有朋内閣の1890年前後の主要事件年表

その1:初めての「総選挙」でまさかの大敗

山県有朋(やまがたありとも)は、社長として国を任された際にこう考えました。

山県有朋
「ついに日本でも『総選挙』ってやつをやって、国民が選んだメンバーで『会議(議会)』を開くことになったんだよな。俺たち政府に協力的な連中が勝てば、スムーズに会社(国)を運営できるだろ。でも、投票できるのは『たくさん税金を払っているお金持ち(地主)』だけだから、きっと俺たちの味方をしてくれるはずなんだよな!」

彼は1890年、日本初の衆議院議員総選挙を実施しましたが、結果は予想外のものでした。

これは例えば、「新しいプロジェクトを始めるために社員の代表を選挙で決めたら、会社の方針に賛成する『イエスマン』ばかりが集まると思っていたのに、蓋を開けてみれば会社に不満を持つ『反対派』が過半数を占めてしまった」ような状況です。

側近
「山県さん、大変です! 政府のやり方に文句がある『民党(みんとう)』っていう反対グループが、過半数の席を奪っちゃいましたよ!」
山県有朋
「えぇ……金持ちだけが投票したはずなのに、なんで俺たちが嫌われてるんだよ……」

なかなか幸先の悪いスタートではありますが、山県はさらにこう考えました。

その2:会議室で「軍事費」をめぐる大喧嘩

反対派ばかりが集まった第1回の会議(第1議会)で、山県は自分のやりたいことをぶつけました。

山県有朋
「最近、お隣の朝鮮をめぐってライバル会社(清やロシア)が怪しい動きをしてるんだよな。自分たちの権利(利益線(りえきせん))を守るためには、今すぐ会社のセキュリティ(軍備)を拡張して、最新の武器を揃える予算が必要なんだよ。だから、みんなこの『軍事費アップ』の計画にハンコを押してくれよな!」

彼は、ロシアなどの脅威に備えて軍事力を高めるための予算を要求しましたが、反対派(民党)は真っ向から対立しました。

これは、「社長が『最新の防犯カメラと警備員を大量導入するぞ!』と意気込んでいるのに対し、社員代表たちが『そんなことより、今は不景気なんだから給料カットをやめて(民力(みんりょく)休養(きゅうよう))、無駄な経費を削れ(政費(せいひ)節減(せつげん))!』と猛抗議している」ような最悪の空気です。

中央で「軍隊を強くするぞ!」と叫ぶ山県有朋と、それに対して「税金を安くして休ませろ!」というプラカードを掲げて通せんぼをする民党(政党)の議員たちが、予算案を挟んで睨み合っている図
中央で「軍隊を強くするぞ!」と叫ぶ山県有朋と、それに対して「税金を安くして休ませろ!」というプラカードを掲げて通せんぼをする民党(政党)の議員たちが、予算案を挟んで睨み合っている図
民党の議員
「山県さんの言ってることは理想論だぜ! 現場(国民)の生活はデフレでボロボロなんだよ。軍備より減税が先なんだよな!」
山県有朋
「うるせえ、国が乗っ取られたら元も子もねえだろ!」

かなり平行線の議論ですが、この理想を掲げた上で、山県はついに「禁じ手」を使います。

その3:不名誉を避けるための「お買収」大作戦

会議が全く進まず、予算が成立しないというピンチに追い込まれた山県は、裏で動き出しました。

山県有朋
「第1回の会議から『予算が通りませんでした』なんて、社長としてのプライドが許さないんだよな。もう話し合いじゃラチが明かないぜ。よし、反対派のメンバーの中に、おカネで動くやつはいないか? こっそり『袖の下』を渡して、無理やり賛成に回らせちゃうんだよな!」

彼は、反対派である民党の議員の一部を買収することで、強引に予算を成立させました。

これは例えば、「会議がまとまらないので、社長が反対派のリーダー数人を高級レストランに呼び出し、『今度の昇進やボーナスで色をつけてあげるから、今回の案には賛成してよ』と裏取引をして、強引に多数決で勝ってしまった」ような状況です。

周囲の役人
「山県さん、これって『政治とカネ』の問題ですよね? 最初からこんなやり方して大丈夫ですか?」
山県有朋
「ふん、背に腹は代えられないんだよ。これで軍隊を強くできるんだよな!」

なかなかの汚いやり方ですが、この理想(?)を掲げた上で、山県はさらに「心の管理」にも乗り出しました。

その4:日本の「社員心得」を公式リリース

予算バトルを繰り広げる一方で、山県は国民の「考え方」をまとめるためのルールも作りました。

山県有朋
「会議が荒れるのは、みんなの心がバラバラだからなんだよな。これからは、学校の子供たちに『会長(天皇陛下)を敬って、会社(国)のために尽くせ』っていう共通の道徳(教育(きょういく)勅語(ちょくご))を教え込むぞ。あと、地方の支店(市町村(しちょうそん))のルールも新しくして、俺たちが管理しやすくするんだよな!」

彼は、近代的な教育の柱となる「教育勅語」を発布し、さらに「市制・町村制」などの地方自治の仕組み(地方(ちほう)自治(じち)制(せい))を整えました。

これは、「社内がギスギスしているので、社長が『全社員が守るべき社訓』を全店舗に配布し、毎朝唱和させるようにした。さらに各支店の運営ルールも本社から指定し、勝手な行動をできないようにした」ような状況です。

中央で「教育勅語」の巻物を持つ山県有朋。その下には整列して社訓を覚える子供たち。横にはドイツ人アドバイザー(モッセら)に教わりながら地方の地図を書き換える役人の図
中央で「教育勅語」の巻物を持つ山県有朋。その下には整列して社訓を覚える子供たち。横にはドイツ人アドバイザー(モッセら)に教わりながら地方の地図を書き換える役人の図
民衆
「なんだか急に厳しいルールが増えた気がするぜ。でも、これが『一流の国民』ってやつなのか?」
山県有朋
「ふふふ、これで国の中身がガッチリ固まったんだよな(ニヤリ)」

相当な管理社会への第一歩ですが、この「山県(やまがた)」の強権的な政治が、近代日本の基礎システムとなりました。

総括

結果:第1次山県有朋内閣は、日本で初めての選挙と議会を経験しましたが、軍備を拡張したい政府と減税を求める政党が激しく対立しました。結局、山県は議員の買収という汚い手段を使って予算を成立させ、同時に「教育勅語」や地方自治制度を整えることで、政府が国民をコントロールする仕組みを完成させました。

一方:この時始まった「政治とカネ」の問題や、政府が政党の意見を無視する姿勢は、国民の間に「俺たちの意見が届かない」という大きな不満を植え付けました。しかし、彼が作った軍事や教育のベースが、のちに日本が欧米の強豪たち(列強)と戦える「強国」へと成長する原動力になったことも、また事実なのです。

まとめ:山県有朋の意義

最後に、この「武闘派社長」が予算とルールの土台を作って辞めたあと、今度は財政のプロである松方正義がやってきて、またもや反対派と激しいバトルを繰り広げますが、それはまた別のお話。

この出来事が今後どう評価されるかは、まだ分かりません。 以上、山県が山ほどガタつかせた! 初めての会議と裏金まみれの予算バトルでした。

理解度確認テスト

Q1. 山県有朋の軍事予算に反対した民党が掲げた、税金を軽くする要求は何ですか?


A. 民力休養、または政費節減

Q2. 山県内閣の時に発布され、学校で道徳の基本として扱われた文書は何ですか?


A. 教育勅語

Q3. 山県が軍事予算を通すために反対派の議員へ行った不正な行為は何ですか?


A. 買収

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