行政・法律の疑問 読了 5分

「お役所の仕事も『お仕事』! 暴れ回って邪魔したら罪になるよっていう判例【最決昭62.3.12 新潟県議会委員会室乱入事件】」

★ 判例データ

事件名:建造物侵入、威力業務妨害被告事件(新潟県議会委員会室乱入事件上告審決定)
裁判所:最高裁判所
判決日:昭和62年3月12日

関係法令:
・刑法
・自治体法

論点:
・(記事本文参照)

結論:
・記事本文参照

「お役所の仕事も『お仕事』! 暴れ回って邪魔したら罪になるよっていう判例【最決昭62.3.12 新潟県議会委員会室乱入事件】」

読者のみなさん、こんにちは! 今日は1987年(昭和62年)3月12日に最高裁判所が決定を出した、「公務員の仕事を『威力(いりょく)』で邪魔したらどうなるの?」という、市役所や県庁などで働く人たちの仕事を守るための大切なルールを紹介するよ,。

「警察官が犯人を捕まえるのを邪魔しちゃいけない」というのは有名だけど、県議会の会議を邪魔した場合はどうなるのか? 「お役所の仕事」をめぐる、正義のバトルの結果を見てみよう!

【ストーリー】「自分たちの意見を聞け!」 vs 「会議の邪魔をするな!」

反対派の人たち

「私たちは今の県政に反対だ! 議会の委員会室に乗り込んで、直接文句を言ってやるぞ! わーっ!(部屋に乱入して騒ぐ)」
議会の事務局職員

「ちょっと、困ります! 今は大切な会議中ですよ。勝手に入って暴れ回ったら、仕事が進みません。すぐに出ていってください!」
反対派の人たち

「ふん、私たちは自分たちの権利を主張しているだけだ。お役所の仕事なんて『ビジネス(業務)』じゃないだろ? 刑法の『業務妨害罪』は会社とかのお店のためのもののはずだ。だから、お役所の会議をちょっと止めたくらいで捕まるはずがない!」
検察官(国側)

「何を言っているんですか! 公務員が法律に基づいて行っている仕事は、どれも国民・住民のための大切なものです。それを大声で騒いだり乱入したりする『威力(いりょく)』で邪魔することは、絶対に許されません!」

【解説】裁判所でのバトル:登場!「業務(ぎょうむ)」という名の広い守備範囲

今回のバトルのポイントは、公務員がやっている仕事は、刑法234条の「業務妨害罪」で守られる『業務』に含まれるのか、ということなんだ。

1. 2つの「邪魔しちゃダメ」ルール:
– 公務執行妨害罪: 警察官の逮捕のように、国が力を使って進める仕事(権力的公務)を「暴力や脅迫」で邪魔したときの罪。
– 威力業務妨害罪: お店や会社の仕事を「威力(相手を怖がらせたり圧倒したりする力)」で邪魔したときの罪。
2. お役所の仕事はどっち?: 犯人たちは、「議会の会議は『威力業務妨害罪』の『業務』には入らないから無罪だ!」と主張したんだ。
3. 魔法の言葉「公務=業務」: 裁判所はこう考えたよ。「公務員がやっている仕事(公務)は、逮捕のような強い力を使うものだけじゃないよね。会議をしたり、窓口で相談に乗ったりする仕事も、立派な『仕事(業務)』だ。だから、これらを威力で邪魔すれば、威力業務妨害罪になるんだ」と判断したんだ。
4. 結論:どんな仕事も守られる!: ただし、「ただの力仕事や単純作業」は除かれるけれど、それ以外のまっとうな公務であれば、この罪でしっかり守られることになったんだね,。

【判決】お役所の会議を邪魔するのは「威力業務妨害罪」です!

最高裁判所(昭和62年3月12日)は、次のような答えを出しました。

1. 公務も「業務」に含まれる! 刑法233条や234条(業務妨害罪)にいう「業務」には、公務員が行う非権力的な職務(会議の運営など)も含まれます。
2. 威力での妨害は有罪! 県議会の委員会室に乱入して騒ぎ、会議を中断させた行為は、威力業務妨害罪にあたると判断されました。

【判決の核心】(出典:自治体法務検定テキスト 刑法編より)

補足
「公務員の非権力的職務は刑法95条の公務であると同時に、刑法233条、234条の『業務』でもあるとするのが判例です(最決昭62・3・12刑集41巻2号140頁)。(参照:テキスト791, 793頁より)」

まとめ:判決の後、日本はどう変わったの?

この1987年の決断は、日本の行政の現場をより安全な場所にしたよ!

– 「暴れ得」が通用しなくなった! 「逮捕じゃないから邪魔してもいい」という身勝手な理屈が完全に否定されたんだ。市役所の窓口や議会の会場で、暴力までは振るわなくても「威力」で仕事や会議を止めるような行為は、犯罪として厳しく処罰されるようになったよ。
– 公務員の仕事が2重の盾で守られるようになった! 「公務執行妨害罪」という盾に加えて、「業務妨害罪」という盾も使えるようになったんだ。これで、いろいろなパターンの嫌がらせから、公共のサービスを守れるようになったんだね。
– 民主的な議論の場が守られた! 自分の意見を通すために力ずくで会議を止めるのではなく、ルールに従って話し合うことの大切さが、法律の力で改めて確認されたんだよ。

最後に

「どんな仕事も、みんなの暮らしを支える大切な業務」。この昭和62年の厳しい判断のおかげで、今の私たちは、市役所や県庁などの公共の場所で、安心してサービスを受けたり、政治が行われるのを見守ったりすることができているんだね!

この判例、ほかの時代の判例ともつながっています
「判例年次索引」で明治〜令和の判例をまとめて見られます。
索引を見る
新着の「ムダ知識」をメールで
週1回、選りすぐりの疑問だけ届きます。
登録する